『仮想通貨とブロックチェーン』の書影

仮想通貨 読書

『仮想通貨とブロックチェーン』を読んで仮想通貨の基本をおさらい

投稿日:

 

2017年末から18年1月にかけて仮想通貨に大きな期待が寄せられ、そして1ヶ月もたたないうちにその期待がしぼんでいるように感じます。

たしかにその期間の熱狂はまさにバブルともいえ、ふくらみすぎたものはしぼむといういつものパターンが繰り返されることになりそうです。

しかし、それでも仮想通貨とブロックチェーンはこれからの世界をかえる大きな原動力になっていくでしょう。

みんなと一緒に狼狽するのもいいですが、ここは冷静に仮想通貨とブロックチェーンそのものについてしっかり勉強する時間にしましょう。

 

仮想通貨については、最近の暴落の報道やコインチェックの騒動でご存じの人はだいぶ増えたと思います。

 

しかし、「それがいったいどういったもので、ぼくたちの生活にどのような影響があるのか」というとなかなかぴんとこない人が多いのではないでしょうか。ぼくもこの本を読むまではまさにそういった感じでした。

 

しかし、今回紹介する『仮想通貨とブロックチェーン (日経文庫)』を読んだ今では、これらのイノベーションがどのように破壊的な影響をもたらすかもわかるようになりました。また、仮想通貨やブロックチェーンのメリットとデメリット、今後の課題などもみえてきました。

 

仮想通貨とブロックチェーン (日経文庫)

仮想通貨とブロックチェーン (日経文庫)

  • 作者:木ノ内 敏久
  • 出版社:日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2017-04-15

 

本書は、仮想通貨の歴史、その基本となる技術や思想、法律上の問題など仮想通貨の全体像を概観できるように書かれています。

法律の部分はやや難解でしたが、それ以外の部分は仮想通貨について予備知識のない人でも読み進めていくことができるでしょう。

 

仮想通貨って電子マネーとは何が違うんですか?

そもそも仮想通貨とは何なのでしょうか?

電子マネー(WAONやナナコなど)とどこが違うのでしょう。

 

まず、仮想通貨とはどういうものなのかを本書から抜粋してみます。

  • 国家や中央銀行が発行しない
  • 電子マネーと異なり、預金や現金などの裏付けがない
  • 金のように供給量に上限があり、希少価値から売買に応じて価格が付けられる
  • 世界中の30以上の通貨と交換できる
  • 銀行を介さずに国際送金ができコストも格安
  • 金融とITが融合する「フィンテック」の筆頭格として1000億円以上の投資が行われている
  • 預金と違い、銀行封鎖でお金が引き出せなくなる事態を回避できる
  • 現金のように匿名で取引できる

こうしてみていくと仮想通貨とは、現金、預金、実物資産、投資商品などの要素を兼ねたものでありつつ、そのどれでもないという奇妙なものだといえます。

 

たとえば、仮想通貨最大の利点は、国際送金を迅速に低コストでおこなえる点にあります。

2018年2月時点では、ビットコインに関しては、手数料が高騰していてトランザクションが遅いなどデメリットがでてきています。しかし、将来的には、ほとんどコストをかけることなくメールを送る感覚で仮想通貨を送ることができるようになるでしょう。

そうしたら、はっきりいって既存の金融機関は、その分野では全く勝負にならなくなるはずです。

 

また、通常の通貨(国や中央銀行が発行する貨幣)は、インフレーションによって減価していくことがほぼ運命ですが、仮想通貨の代表ともいえるビットコインは、デフレーションによって価値が増えていくように設計されている点も投資商品、資産保全商品としては魅力があります。

 

さらに仮想通貨は現金のように匿名で取引できます。

これは大きなメリットである一方、危険性もはらんでいます。なぜなら、匿名性という武器は仮想通貨が犯罪組織のマネーロンダリングや麻薬などの取引に使われる危険性も秘めているからです。

 

実際に「シルクロード」という電子商取引サイトでは、違法薬物の販売や武器の取引、殺人の依頼などが行われており、その決済にビットコインが使われていました。(「シルクロード」の運営者であったウルブリヒトは逮捕・起訴されている)

 

最大のウィークポイントは民主的な運営にある

ビットコインをはじめとし、仮想通貨の開発・運営にあたっている人たちは、国家、銀行などような中央集権を嫌う傾向があるかもしれません。

それはビットコインの提案者であるサトシナカモトという謎の人物が仲間にあてたメッセージにもそれが色濃くあらわれています。

現行通貨の根本的問題は、強固な信頼がなければ機能しないのにそうなってはいないことだ。中央銀行は通貨の価値を貶めないという信頼が必要なのに、(権力が発行する)法定通貨の歴史をみれば、こうした信用を裏切ったケースは捨てるほどある。銀行は我々市民の資金を保全し、電子的に移動させるために信用されなければならない。ところが彼ら銀行家は、引当もそこそこに、信用バブルの中に我々のお金を投げ入れるのだ。

つまり、今の銀行や中央銀行、さらにいえば国家は信用できない。

だから、われわれは自分たちでお金をつくるんだという思想がビットコインには流れているのです。

 

そして、ビットコインを支えているのは特定の企業でもなければ、個人でもありません。

核となるメンバーや組織の存在はあるものの、誰かが決定権を持っているわけではなく、重大な問題が起きたときには民主的な話し合いで解決が模索されます。

 

たしかに民主的な決定は平時には良いものかもしれません。

しかし、緊急時には誰かに決定権があるほうが解決がスムーズにいくことも少なくありません。著者も以下のように述べています。

ハッカーなどの外部攻撃にはめっぽう強いビットコインですが、脆弱なガバナンス構造はいつ機能不全に陥ったり、共同体が分裂したりするかもしれないという危うさと隣り合わせにあると言えるでしょう。

また、仮想通貨のあり方そのものに疑義を示している学者もいます。

 

経済学者の岩井克人氏はビットコインの将来性に悲観的です。「ビットコインは短期的にはうまくいくかもしれないが、長期的には百パーセント崩壊する運命にある」と予想します。その理由は、物価が数十倍に上昇するハイパーインフレーションのように貨幣の価値が不安定になった際に、適切に貨幣の供給を減らし、デフレのときには逆に貨幣を潤沢に供給する司令塔(中央管理者)が通貨システムには必要だからです。

このように仮想通貨には必ずしもバラ色の未来が待っているわけではなさそうですが、その思想やブロックチェーンなどのアイデアは未来の社会のあり方に大きな影響を及ぼすことは間違いないでしょう。

仮想通貨とブロックチェーン (日経文庫)

仮想通貨とブロックチェーン (日経文庫)

  • 作者:木ノ内 敏久
  • 出版社:日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2017-04-15

ブログ村

↓押して頂けると著者の励みになります。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

本日もご精読ありがとうございました。

ウォールストリートジャーナル

★おすすめ情報★
投資で成功するためには情報への投資も大切です。
世界のリーダーが愛読する経済紙・ウォールストリート・ジャーナル

僕も10年以上利用しています。IPOや米国株を中心とした海外投資を考えている人は口座開設しておきましょう。
No.1ネット証券で始めよう!株デビューするならSBI証券

パフォーマンスファースト広告



-仮想通貨, 読書
-, ,

Copyright© Life is Investment 人生は投資だ , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.