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【書評】未来型国家エストニアの挑戦 断絶の先にある未来がそこにある

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エストニアという国を知っていますか。

地理の授業で名前を聞いたことを覚えている人もいるかもしれませんが、多くの人にとってエストニアという国はなじみがあまりないでしょう。

しかし、政府の電子化やブロックチェーン、仮想通貨に興味を持っている人であれば、エストニアという国はいま最もホットな国として意識されているはずです。

それもそのはずで、エストニアはこれらの分野で世界のトップを走る国だからです。

本書では、そのエストニアの電子化とそれがもたらした社会の変貌、そして効率化などについて学ぶことができます。

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)[Kindle版]

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)[Kindle版]

  • 作者:ラウル アリキヴィ,前田 陽二
  • 出版社:インプレスR&D
  • 発売日: 2016-01-29

 

必要性が生み出したエスト二アの効率の高さ

本書では、エストニアの政治・経済などを中心に市民の日常の生活などについても書かれていますが、そういった中でぼくが「すごいな」と感じたのは以下のようなことです。

  • エストニアの平均賃金は、旧ソ連共和国諸国の中で最も高く、2番目に平均賃金が高い国よりも約30%高い
  • 2005年10月には世界で初めてインターネットによる地方選挙を行い、2007年3月には国政選挙においてインターネット投票を可能にした
  • 会社設立はインターネットを通じて簡単に行うことができる。時間は30分もかからず、手続きにかかる費用は約140ユーロ
  • エストニアでは、国の債務は欧州の中でも最も低く(GDPの10%程度)、健全な財政が続いている

これらすべての根底にあるのは「効率を高める」という考え方です。

エストニアの人口はおよそ130万人。これは、さいたま市の推計人口(128万人)と同じくらいです。

それだけの人口で国をまわしていくわけですから、無駄は徹底的に省かなくてはなりません。

そうした背景があってこその電子政府なのでしょう。

「必要こそ発明の母」という言葉がありますが、エストニアにはそうした必要性があったのです。

 

反対に今の日本では、エストニアほどの必要性はありません。

人口は減っていくとはいえ、まだ1億人以上おり、世界の人口ランキングでもトップテン入りしています。

経済もバブル崩壊後の低迷はあるものの、GDPで世界3位の経済大国でもあります。

つまり、まだ日本には無駄を許容できる土壌があるのです。(少なくてもそう考えている人が多数)

数年前にマイナンバーを導入するときですらかなりの反対があったわけですから、国政のインターネット投票など実現ははるか未来のことになるでしょう。

また、行政の無駄に対する意識もあまり高いとはいえず、雇用されている公務員の数を考えても電子政府化の実現は本格的に人が足りなくなってからのことになりそうです。

 

エスト二アに学ぶいまの日本に必要なこと

そうはいっても、世界の流れとしては、人間の多くの仕事はAIがこなすようになるのはほぼ間違いないでしょう。

さらに仮想通貨を支える技術として発展してきたブロックチェーンもかなり大きなインパクトを社会に及ぼすはずです。

国家レベルでそういった技術を貪欲に導入していった国とそうでない国とでは今後の50年から100年くらいのスパンで大きな格差が生まれます。

そういった意味でエストニアは世界の最先端を走っており、その技術や社会の電子化を実現した経験が経済成長の大きなエンジンになることでしょう。

日本もどうせこれらの技術が必要になるときがくるのですから、知識や技術を買う側ではなく、売る側になるべく先頭を走るくらいの気持ちで取り組んでいくべきだと本書を読んで感じました。

まずその第一段階として、エストニアを例にするのであれば、次の3点は早期に実現しなければなりません。

  • eIDカード
  • 全国どこでも使える無料のインターネット
  • 基盤となる共通のシステム

 

『未来型国家エストニアの挑戦』のまとめ

経営学の巨人、ピーター・ドラッカーは現代を「断絶の時代」と喝破しました。

それは、まさに昨日までの社会とは全く違う、つまりは連続性のない時代がくるという予言です。

ぼくも現代は産業革命以来の革命の時代であると考えています

それは、インターネットの普及とともにはじまり、ブロックチェーンとAIによって最終段階を迎えるはずです。

断絶を超えた先の社会がどのようなものであるかを想像するのは難しいですが、そのひとつのヒントがエストニアにあるように思います。

これらの流れに乗り遅れた国や個人は衰退の道を歩むことになるのではないでしょうか。

 

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)[Kindle版]

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)[Kindle版]

  • 作者:ラウル アリキヴィ,前田 陽二
  • 出版社:インプレスR&D
  • 発売日: 2016-01-29

 

 

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