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『スノーボール』世界一の投資家が人生で大切にしたもの

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世界一の投資であり、「オマハの賢人」とたたえられるウォーレン・バフェットの伝記をようやく読むことができました。バフェットに関する書籍は数多くありますが、個人的には今回紹介する『スノーボール』と『バフェットからの手紙』の2冊は必読だと思います。

 

ビジネスや投資に関しては『バフェットからの手紙』から多くを学べますが、その根幹にあるバフェットの人となりをより深く理解するためには本書を読むしかありません。本書は、バフェット公認のもと著者のアリス・シュローダーが中心となり膨大な量の資料の渉猟と関係者からのインタビューをもとにして書かれています。その苦労を考えるとこの価格で読めるのは奇跡だと僕は感じました。

 

この記事では本書の内容のうちからいくつか重要なポイントをピックアップしてまとめるとともに、僕の個人的な感想を書いてみたいと思います。

文庫・スノーボール ウォーレン・バフェット伝 (改訂新版)〈上・中・下 合本版〉』の重要ポイント

 

能力の範囲(サークル・オブ・コンピタンス)

〝 能力の範囲〟と呼ぶものを自分のまわりに描いて、自分が間違いなく専門家だと思う三つの事柄──お金、ビジネス、自分の人生──の範囲にとどまる。

これはバフェットの投資先を見ていても明らかですし、彼の生き方にしてもまったくこの考え方がベースにあったことは明白です。

 

たとえば、投資に関していえばバフェットは長らくハイテク分野やネット企業への投資は避けてきました。そのせいでインターネットバブルのときには「バフェットは時代遅れだ」などとかなりたたかれました。

 

また、ビル・ゲイツとは無二の親友であったにも関わらずマイクロソフトへの投資は避けてきました。現在では、アップルへ大きな投資を行っていますが、全体的にはオールドエコノミーへの投資が多く、それも能力の範囲へとどまろうとするバフェットの生き方を象徴しているようです。

 

自分のやりたいことをやる

それで自立できる。自分の人生でやりたいことが、それによってできるようになる。それに、自分のために働くのがいちばん。他人に指図されたくない。毎日、自分がやりたいことをやるのが重要だと思っていた。

バフェットは、億万長者になっても、世界一のお金持ちになっても働くことをやめませんでした。それは、結局のところ彼のやっている仕事が自分のためであり、自分がやりたいことであったことの証左だと思うのです。

 

人は生きていくためには仕事をして毎日の糧を得なくてはなりません。しかし、どうせなら他人に指図されてイヤイヤやる仕事ではなく、自分のやりたいようにやって毎日を楽しむ方がいいに決まっています。

 

そして、結局のところ一流の人とその他の人とを分けるのは、生まれ持っての才能などではなく、心から楽しめることを夢中でやっているかどうかだということにいきつくのでしょう。

 

バフェットの相棒であるチャーリー・マンガーも同じようなことを語っています。

〝ぼくにとっていちばん大事な顧客はだれだろう〟と。そしてそれは自分自身だと確信した。そこで、毎日一時間、自分のために働くことにした。

 

他人の逆をいく

他人が貪欲になっているときはおそるおそる、まわりが怖がっているときは貪欲に

投資の世界でも、そのほかの世界でも同じですが他人と同じ事をしていては大成はできません。なぜなら、みんなが行く道というのはいうなれば、レッド・オーシャンだからです。過酷な競争があり、そこで勝ち残れるのは全体から見ればわずかだからです。

 

投資の世界では、株価が上がっているときほど人々が群がりそれを求めます。「みんながやっているから安全、自分だけが取り残されるのは嫌だ」というわけです。しかし、それは安全そうに見えてリスクの高い行動なのです。

 

反対にリーマンショックの時のように、「この世の終わりだー」と周りが叫んでいるときのほうがリスクは低く、リターンの高い投資ができるのです。

シケモク探しから優良企業への投資へ

時は会社の優劣を見きわめる優れた尺度である。まずまずの会社をすばらしい値段で買うよりも、すばらしい会社をまずまずの値段で買うほうがずっといい。チャーリーはこれを早くから見抜いていた。私は気づくのが遅かった。だが、いまでは会社や普通株を買うときには、一流の経営陣を抱えた一流の企業を探すようにしている。それに関連した教訓がもうひとつある。優秀な騎手は優駿に乗れば活躍するが、駄馬に乗ったらそうはいかない。

バフェットのもともとの投資手法はバリュー投資。たとえば、時価総額以上に現金などをもっている企業への投資でした。これらの企業は、資産はもっていますが将来性は皆無であることが多く、シケモク(吸ったあとのタバコ。でも、もう少しは楽しめるかも。)と言われました。

 

バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイももともとは繊維の会社で、シケモク企業でした。かつては、そういった割安だけど将来性はない企業への投資を行っていたバフェットですが、現在は優良な企業へ投資へと手法を変えています。

 

文庫・スノーボール ウォーレン・バフェット伝 (改訂新版)〈上・中・下 合本版〉』の感想

バフェットに関する書籍は多数出版されていますが、伝記といわれるものについては本書が決定版になるでしょう。

バフェットが全面的に協力したことはもちろんのことですが、著者のアリス・シュローダーもすばらしい仕事をしてくれました。

 

本書は、バフェットの投資家としての側面だけではなく、人間としての弱さや高潔さを描いている点で他の多くのバフェット関連本とは大きく異なります。

 

そして、本書ではどういった人物と交友を結んできたのか、そして大切な人を失ったときにどれだけバフェットが狼狽し、涙したのかも詳細に描いています。家族との関係についての詳述されており、バフェットの人となりが伝わってくるようでした。

 

もちろん、バフェットの人生を描いたものなので、金融世界についての記述も多くなります。最大の見せ場は、ソロモン・ブラザーズの国債不正入札事件です。世界の金融が崩壊に向かう一歩手前まで進んでいた緊張感がひしひしと伝わってきました。また、LTCM事件の裏側でどういった交渉があったのかということやリーマンショックの時にバフェットがどういう行動をとっていたのかということも書かれており興味深く読むことが出来ました。

「ちょうどいい具合の雪があれば、 雪の玉 はかならず大きくなる。私の場合がそうだった。お金を複利で増やすことだけをいってるのではないよ。この世のことを理解し、どういう友人たちを増やすかという面でもそうだった。時間をかけて選ばなければならないし、雪がよくくっついてくれるには、それなりの人間にならなければならない。自分が湿った雪そのものになる必要がある。雪の玉は山を登ってひきかえすことはできないから、転がりながら雪をくっつけていったほうがいい。人生とはそういうものだ」

 

本書のタイトル「スノーボール」はバフェットの複利運用のことについてのみ言っていると思っている人も多いかも知れませんが、決してお金に関してのみ当てはまることではないのです。

 

バフェットはその人生でお金、知識、友人といった雪の玉を大きく育ててきたのです。その玉の芯にはバフェットの人柄、つまり誠実を至上のものとする生き方があったのです。

 

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本日もご精読ありがとうございました。

ウォールストリートジャーナル

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