資産運用

すべての投資家にとって配当再投資戦略が必ずしもベストではない理由

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ここのところ米国株への注目度が高まっているように感じます。

4月に発売されたバフェット太郎さんの『バカでも稼げる 「米国株」高配当投資』は品薄状態が続いていて、アマゾンではプレミア価格がついています。

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資の書影

 

バフェット太郎さんをはじめ米国株投資で注目されている個人投資家の配当を重視している方が多いように感じます。

たしかに米国には、高配当利回りの優良企業がたくさんあります。

そうした優良の高配当企業へ投資し、配当を再投資するというのが先述のバフェット太郎さんの戦略でもあります。

 

しかし、本当に高配当企業への再投資戦略がもっとも有効なのでしょうか。

オマハの賢人ウォーレン・バフェットは配当よりも自社株買いを選好していることで有名です。

 

また、先日、バロンズで自社株買いについての記事が掲載されました。

 

バロンズのこの記事では、自社株買いが株価パフォーマンスをあげることもあれば、失敗に終わることもあるということでした。

そこで、この記事では、企業の利益の使い方について考えてみたいと思います。

 

利益をどのように使うかが運命の分かれ道

分かれ道

企業があげた利益をどうするかについてはいくつかの選択肢があります。

  • 内部留保
  • 配当
  • 自社株買い
  • 事業への再投資
  • 買収

これらについて詳しくみていきましょう。

基本的には許容されない内部留保

この中で一番まずいのは内部留保でしょうね。

もちろん、「将来の買収に備えて」であるとか「財務状況の改善に向けて」という正当な理由があれば許容できますが、あまりにも多くの現金を企業内部に蓄えておくことは、投資家からすれば許すことができません。

 

使わないのだったら返せ」というのが投資家の本音でしょう

 

日本企業ではしばしばみられる巨額の内部留保ですが、米国の優良企業をみている限りでは、こういった事例は見かけません。

そんなことしていたら、解任されたりするのでしょうね。

取締役は、究極的にいえば株主の資金を運用するマネジャーにすぎません。

買収・事業への投資は高いリターンの可能性もあるが、リスクは高め

買収は、規模拡大や事業の多角化を通じて将来の企業価値向上につながる可能性があります。しかし、同様に企業価値を毀損する可能性もあります。最近の例で一番記憶に残っているのは、東芝のウエスチングハウスの買収でしょう。この投資の失敗により一時は東芝自体の存続が危ぶまれるほどの危機に陥りました。

 

事業への再投資も高い利益成長率が続いている間は効果があります。買収に比べるとリスクは低いですが、ここにも落とし穴はあります。その代表例はシャープでしょう。シャープは、一時期、液晶といえばシャープというほどの隆盛を誇りました。しかし、競争の激化と工場への多額の投資が足かせになり、結局、台湾のホンハイに買収されてしまいました。

 

どちらの例も買収時あるいは設備投資時には正しい決定だったと賞賛されました。しかし、結果は惨憺たるものでした。

 

一方で、買収当時は、巨額すぎる買収価格を疑問視されていたグーグルのユーチューブ買収やフェイスブックのインスタグラム買収は今のところは正解だったように思われます。

 

このように買収・再投資はうまくいけば株主に大きなリターンをもたらしますが、失敗すれば倒産の可能性もあるハイリスクなものなのかもしれません。

 

結局のところ、成否を分けるのは買収価格とともに、投資する事業の堀の深さ、つまりは参入障壁の厚さと取締役の能力にかかっていると言えそうです。

配当・自社株買い

成熟して大きな成長が望めない企業であれば、投資家はその企業に事業への再投資や買収ではなく「還元」を望むでしょう

「還元」の方法には大きく分けて配当と自社株買いがあります。

配当はスバリお金を投資家に配るわけですからわかりやすいですね。

一方の自社株買いは、その名の通り自社の株を買うわけですが、なぜそれが株主への還元になるのかがわかりにくいかもしれません。

 

こんなケースを考えてみます。

時価総額10億円、発行済株式10株の企業があるとします。株価は1億円です。

この企業が5株自社株を買ったとします。(買った株は消却するとします)

時価総額が変わらないのであれば、これで一株の価値は2倍の2億円になります。

つまり、自社株買いは、発行済の株式を減らすことで一株あたりの価値をあげることにつながるのです。

自社株買いの推移

結局、配当と自社株買いはどちらがいいのか

これは、どちらの還元策がより優れているかという話ではありません。

ぼくは、自社株買いを選好します(理由は後述)が、もちろんこれはその時点は株価次第でもあります。

かんたんに言うと、その企業の株価が割安であれば、自社株買いには大きな価値がありますが、割高であれば自社株買いではなく配当で還元してもらいたいです。

 

そして、投資家がどちらのタイプの企業に投資するかは、投資家が求めるものによってかわります。

年金がわりに定期的にお金が入ってくることを望むのであれば、配当をもらう方が良いでしょう。

しかし、とりあえずいまお金は必要ではなく、配当を再投資するのであれば自社株買いをしている企業への投資の方がおすすめです。

なぜなら、配当には税金がかかるからです

およそ20%の税金が引かれるのですから配当を再投資する場合と自社株買いをする場合とではそれだけのハンデが生まれてしまいます。

 

結論

  • 投資のスタイルによって配当、自社株買いのどちらを重視するかが決まる
  • 自社株買いは税金を考えると配当再投資より有利である
  • 受け取った配当は自由に使えるが、自社株買いでの還元は株を売却する時までは未実現のものに過ぎない

資産を形成する期間であれば、無配の企業(事業への再投資をしている企業)や自社株買いをしている企業への投資をします。

そして、年齢とともに配当を重視していくスタイルがいいとぼくは考えます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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それではまた。

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