資産運用

配当重視の投資か成長株投資か?個別株投資家が考えるべき最初の難問

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この記事では、高配当企業と高成長企業の過去リターンを比較します。

そのうえで投資家としてより高いリターンを実現するために大切なことを考えていきます。

高配当企業への投資を考えている人や成長株への投資を検討している人に参考になる内容になっています。

高配当企業の過去リターン

たとえば、タバコ株のフィリップ・モリス・インターナショナルやブリティッシュ・アメリカン・タバコなどは高配当銘柄として人気があります。

これらの企業に投資して、配当を再投資するという戦略をとっているバフェット太郎さんのような投資家もいます。

上のグラフは配当込みの過去リターンですが、ここ5年は苦戦しているようです。

配当を再投資に回した場合のリターンはわかりませんが、S&P500に劣後しているのではないかと思います。(S&P500の10年リターンは15%)

成長株の過去リターン

つぎに成長株と聞いて思い浮かぶアメリカ企業の過去リターンを見てみます。

これを見るとアルファベット(GOOGL)のリターンが低めですが、その他の3銘柄では、5年、10年ともに年20%以上のリターンをもたらしてくれていることがわかります。

20%のリターンというのは5年で約2.5倍、10年で6.2倍、20年で38倍になる計算です。

つまり、ここから考えられる結論は「成長株に賭けろ」ということになります

成長株投資が難しい理由

うえで見たように一見すると成長株投資はリターンが高く魅力的なものに見えます。

しかし、実際はもちろんそんなに甘いものではありません。

勝者バイアス

まず、ここにあげた成長株は過去の競争に勝ってきた勝者のみだということです。

敗者は、競争に破れて退場しているので、もはや我々の頭の中に存在していません。

実際には、グーグルに破れていった検索サービスはたくさんありますし、アマゾンに駆逐されていったECサービスも多くあるでしょう。

そういった敗者を考慮しないことによって私達の頭の中で考えるリターンは過大なものになりがちです。

配当に期待できない

成長株は、基本的に配当に積極的ではありません。

なぜなら、成長のためにたくさん資金が必要だからです。

そのため、成長株に投資しても毎年入ってくる配当には期待できません。

順調に株価が上昇していればそれにも耐えられるでしょうが、株価低迷時には心理的に苦しくなります。

一方の高配当企業は、株価が低迷していても定期的にお金が入ってくるので心理的には楽だといえます。

成長株は高い

後の項でも詳しく見ていきますが、成長株のPERは高いことが多いです。

たとえば、うえにあげた成長企業のPERは次のようになっています。(記事執筆時点:2019年2月4日)

  • ビザ  30倍
  • アマゾン 79倍
  • マイクロソフト 26倍
  • アルファベット 35倍

ちなみに現在のS&P500のPERは20倍なので、それと比べるとここに上げた成長株には高めの評価がついていることがわかります。

とくにアマゾンは常に高いPERがついているので、普通の投資家には投資するのが心理的に難しいのではないかと思います。

最高の組み合わせは、高成長している低PER企業

つぎにどういう企業に投資すればより高いリターンが得られるのかについて考えてみましょう。

ここで考えるのEPS(一株あたりの利益)とPER(株価収益倍率つまり投資家の評価の高低)についてです。

株価は、その企業のEPS(一株あたりの利益)とPER(株価収益倍率つまり投資家の評価の高低)の2つの要素に分解できます。

たとえば、EPS100円、PER10倍の企業(仮にA社とします)の株価は1000円です。

EPSとPERがともに上昇するパターン

投資家が最も利益をあげられるシナリオは、この2つの要素がともに上昇する局面です。

A社が5年間年20%の成長をし、それにともない市場の評価があがりPER20倍の評価になったケースを考えてみましょう。

このときのEPSは248円で、株価はその20倍なので4960円ということになります。

株価が1000円のときに投資していれば、およそ5倍になる計算です。

年率のリターンにすると37.75%ということになります。

どちらか一方の要素のみが上昇し、もう一方は変わらないケース

もちろん、どちらか一つの要素が上昇し、もう一つがそのままであっても株価は上昇します。

先のA社の場合でいうとEPSは年率20%で伸びたものの、PERは10倍で変わらないというケースです。

この場合は5年後のEPS248円、PER10なのでA社の株価は2480円ということになります。

株価1000円のときに投資した場合、元金がおよそ2.5倍になるということです。

この場合の年率リターンは20%ということになり、先のケースに比べるとやや下がってしまいます。

どちらか一方の要素のみが上昇し、もう一方は下がるケース

逆にEPSは上がっているのに株価は低迷するパターンもあります。

たとえば、EPSが倍になっても、PERが半分になってしまえば株価は変わらずということになります。

このケースでは、成長する企業を選ぶという第一関門は突破しているのですが、割高な企業に投資したためにリターンが得られないと悲しい事態です。

最悪のケースは、EPSが下がり、PERも下がるケース

当然ですが、最悪のケースは両方の要素がともに下がってしまうケースです。

このケースでは、EPSも成長していないので、成長企業を選ぶという最初の関門でまずミスを犯してしまっています。

過去数年は高い成長をしていて、投資した時点ではその成長が今後も続くと考えたものの、競争の激化などで失速してしまうケースはかなり多くあります。

大切なことは、その企業が今後も成長できるか?ということにあります。

過去の実績は参考にはなりますが、今後の成長を保証するものではありません。

そして、成長が鈍化した企業のPERは下がるのが普通ですからEPS1/2、PER1/2で株価は1/4になったりします。

ここに成長株投資の最大の難しさがあります。

結局は、そのビジネスに対する目利きが勝負を決める

今回の記事では、主に成長株投資について考えてきました。

たしかに将来の勝者に投資できた場合、成長株投資は長期にわたり投資家に大きな利益をもたらします。

しかし、成長するビジネスは同業他社にとっても魅力的なマーケットであり、競争が激化して、マーケット全体がレッドオーシャンになる可能性が高いのです。

そんな中で、長い期間にわたり参入者を蹴散らし勝ち続けるような企業をみつけることが成長株投資で成功するための第一歩です。

そのために僕が考えるのは、「たとえば、あなたが超有能な経営者と1000億円の資金を用意できるとして、その企業(投資対象)を倒すことができるかどうか?」を考えることです。

この条件で倒せるような企業は、早晩、実際に倒されることになる可能性が高いです。

一方、このような条件でもその企業なんか倒せるわけないとあなたが考えるのであれば、その企業は投資対象としてふさわしい企業だということです。

たとえば、成長株のリターンのところでとりあげたビザやアマゾンや、マイクロソフト、アルファベットなんかは、どう考えてもこの条件で倒せるわけありません。

そういった企業は、長い期間にわたり競争優位性を持ち、高い利益をあげ続けられる可能性が高いです。

あとの問題はバリュエーションが高すぎないかどうかいうことになりますが、実はこれもなかなか奥が深く難しい問題です。

アマゾンなんてPERベースで見るとほぼずっと100倍以上の信じられないような評価がついていて、それでも長年にわたって投資家に大きなリターンをもたらしてきたわかですからね。

アマゾンのバリュエーション

もちろん、高PERになるほど将来的にPERが低下した場合のダメージが大きくなるので、投資家としては投資し辛いと言えます。

一方、低PERの高成長企業というのは、通常は存在しません

そういった企業に出会えるのは次のようなケースだけだと考えたほうがいいでしょう。

  • 将来の成長性に不安がある
  • 何らかの不祥事により市場から敬遠されている
  • 市場がクラッシュしたとき

たとえば、2018年のフェイスブックなんかは、情報漏えいの不祥事により、成長性に疑問を持たれ売られました。

また、国内の例になりますが、いきなりステーキで復活したペッパーフードサービスも不祥事により大きく売られた銘柄でした。

本当に高い成長性をもった企業であれば、そういった一低迷時に投資すれば大きなリターンが得られます。

 

また、リーマン・ショック時など市場がクラッシュしたときには優良企業であろうと投げ売りされます。

そういったときに投資することが、将来の高いリターンを生むのですが多くの人は恐怖に支配されてそういうときに一緒に投げ売りしてしまいます。

そういったときこそ、高成長の優良企業に投資したいものです。

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本日もご精読ありがとうございました。

ウォールストリートジャーナル

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